(万)寒林書屋

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公務員は悲惨なのか

春の陽気が増してきている。最近はコートなしでも外出ができるようになったが、まだ日が出ていない時間は寒々としている。東京の桜は四月上旬に開花する予想だ。去年は上野恩賜公園の豪勢な桜並木を満喫したので、今年は靖国神社にでもいってみるかな。

 今回はこれだ。 
実は悲惨な公務員 (光文社新書 340)実は悲惨な公務員 (光文社新書 340)
(2008/03)
山本 直治

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 公務員といえば一般に私たちから巻き上げた税金で食っている人々と考えられているが、この本で扱われている広義の公務員には公共事業の受注者や公務員OBなど公的サービスに関わっている人々全てをも範疇に入れて考えている。一般に日本は公務に従事する人々が少ないといわれているがこの広義の公務員では1000万人以上もの人々が該当者となる。実は一般には公務員といわれていない公務にかかわる人々と関連して移天下り問題や談合問題などの公務にかかわる不正が生じているのである。
 
 だが、気になるところは公務員のことよりまず著者のことである。著者はいわゆるキャリア官僚から民間の人材コンサルタントに転身した方で公務員の身内とも言えるし、非公務員であるともいえる。本の中には著者の友人の公務員の協力が見えるし、著者自身様々な公務員の人々に取材しているので、公務員を悪く書いてはいない。かといって、国民の公務員バッシングを否定するような部分も多くない。著者は反バッシングの本を書いたとあとがきで述べているがなんだかどっちつかずな印象が強かった。もっといえば、公務員の意見と国民のバッシングを上手く妥協させようと努力しているようであった。

 とはいえ、公務員の仕事は民間企業より楽であるというイメージはまったく違うことがわかるので一読の価値がある。同時に私たちの感情的な公務員バッシングやクレームが報われない公務員というイメージをつくり、公務員のモチべーションを下げ、公務の作業能率を低下させていることを肝に銘じなければならないと思う。

 公務員といえども私たちと同じ日本人である。公務員でも税金取られるし所得税の源泉徴収に泣き、ボーナスカットに嘆くのである。今の世論は公務員との共存を許さない雰囲気を作り出している。公務員の人々が私世活では公務員という肩書きをあまり言いたがらないような社会に違和感を感じないのであれば、それはちょっと残酷な気がするのである。

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Author:寒林書屋々主
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